百年住宅はつくることができるか?


「百年住宅はつくることができるか?」

ハッキリ言って可能です。

百年住宅というと、ほとんどの人は、その「構造」とか「性能」とか言われることが、物理的に百年持つ。つまり丈夫な家、耐久性のある家を連想します。

ところが、広く海外に目を転ずると、実際百年以上にわたって、現在も住み続けられている住まいは、それこそ無数に点在しています。

百年以上にわたり、住まいを維持できたのか?

なぜ百年以上にわたり、住まいを維持できたのか、ということを考えてみた時、それは建て方がしっかりしていたから?新建材、新材料を使用したためか?あるいは、気候風土に恵まれたせいなのか?答えは「ノー」です。

長年の研究の末、たどり着いた結論から言いますと、それは、百年にわたって住み続けられるデザインをしているという大きな共通点にあります。意外と思われましたか?

気象条件の過酷なアメリカの住宅

気象条件の過酷なアメリカの輸入住宅というと、まず連想するのがアメリカです。広大なアメリカ大陸では年間平均200日も雨の降る地域や、昼と夜の温度差が10数度にもなる地域などがあり、まさに住宅にとっては過酷な、実物大の実験室ともいえる環境が整備?されています。

それらの気象条件の中でも、1600年代(17世紀)頃に建築された建物が厳然と残っています。簡単に、詳しく知りたい方は、写真集などをお勧めします。

今から300~400年以上も前の時代に建造された建物が、かくも整然とその美しさを保っているという事実に触れたとき、新鮮な驚きさえ感じるはずです。