クラシックなデザインとはどういうもの?


建築家、フランク・ロイド・ライト(1844~1900)近代住宅の基礎を築いたといわれた人です。

日本では池袋の明日館や旧帝国ホテルの建物は彼の作品であり、有名です。

しかし彼が活躍していなかった頃、彼の作品は新進気鋭のデザインであった為に、金融機関は融資をしなかったともいわれていますが、やがて歳月が流れ今やアメリカ中に彼の建築や名声が知れ渡るようになると、クラシックなデザインと認められ融資の対象となったいう話があります。

新たに現れたロイドのデザインが普遍性、審美性を持って「クラシック」となるまでは相当大変なことだったでしょう。

社会が資産価値として認知するデザインとはこのようなものです。

大手ハウスメーカーの展示場に見られるような、一過性の思い付きのようなデザインは、新築時には華やかでも数年のつには、流行遅れとなり、物理的な性能よりもそのデザインが陳腐化してしまい、資産の価値は「ゼロ」どころか「マイナス」になってしまうことさえあります。

現に住宅展示場では4~5年で集客率がなくなる為に、建て替えを余儀なくされます。

アメリカやカナダ等にも住宅展示場がありますが、一度建築した展示場はそのまま販売することああっても、建て替えるなどということはほとんどありません。

それはなぜかというと、家は一度建てたら半永久的な寿命を持つものと考えられており、人間一人の寿命を遥かに超えて存続するものと考えられているので、4~5年で建て替えるということは、それほど耐久性のない建物しかつくることが出来ないハウスメーカーであると社会評価を受け、信用が無くなってしまう為に建て替えは行いません。

ただ商品としてみせる以上は数年に一度「リモデリング」によって(日本でいうリフォーム)お化粧直しはしますが、この時重要なのは、何年経っても色あせない優れた基本デザインがまずあって、初めて「リモデリング」が生きてくるということです。

 

家が生えている?

日本では住宅は「建てる」とか、「家が建っている」と表現されますが、イギリスでは「家が生えている」と表現されます。

これも家の寿命は人を超えて半永久的に存続する社会資産である、との位置づけをされているための表現です。イギリスでは建築後50~60年以上経過した家を購入し、住むことが人々のステータスと考えられていあす。日本では住まいの評価額は新築してから10~15年くらいでほぼ「ゼロ」。

つまり粗大ごみとしての評価になってしまうです。

かたやアメリカでは過去50年間にわたって住宅の価格は「年平均6.5%」の値上がりを見せているちう事実があります。知っていましたか?家が粗大ごみになる国と財産になる国の違いがあることを。

日本は文明先進国と言われても、家が生えることが出来ないという点に関して劣等国と呼ばれても仕方の無いところです。