健康住宅とは
現在「健康」と呼ばれているものは、改めて指摘するまでもなく、WTO(世界保健機構)がいっているように、身体的に社会的に、健やか状態であり、「病気ではない」ことではありません。
住宅メーカーとして、そこに住まう方の安全や健康は、住宅建設と同義語といって良いでしょう。
いくら室内を自然素材や安全素材でつくっても、そこに住む人が、知らずのうち身体に付着して外部から持ち込んでくる、有害物質や家具や調度品に付着している有害なものは排除できません。そこで高気密高断熱という考え方が登場します。
高気密・高断熱には換気が必要
様々な工法の登場や、精度の向上等により偶発的につくられてしまう、中途半端に気密化がされた住宅ほど危険なものはありません。西洋の住宅は技術の発展とともに気密化が進んでいく中、すでに暖炉という自然換気装置を使用していました。
日本で家を建てる時に、隙間が全くない様にして、断熱材を外壁や床下・天井にたくさん詰めて、気密断熱を高めた住宅は、冬は息苦しい暑さで、夏は暑いという現象は実際に起きてしまします。
例えば、住宅展示場に夏場行くと、冷房をガンガンにつけているモデルルームがありますよね?
夏場なんだから冷房が効いていたって当たり前と思いがちですが・・・
実はこういう住宅は、建物に熱エネルギーが入っても、室内の空気が適度に循環したり、入れ替わらない事を証明してるようなものなのです。
本当の高気密・高断熱の住宅っていうのは、“魔法瓶”のように完全に外部の空気を密閉したのではなく、必要に応じて外部の新鮮な空気を取り込めるようにした住宅のことなのです。
だから夏場は涼しくて冬は暖かい住宅ができ、しかも外の新鮮な空気を必要に応じて取り入れるから冬場の乾燥も防げるのです。
では、どうやって外の空気を入れ替えるのか・・・?
それは「24時間換気システム」というものがあります。
24時間換気システムとは室内の空気をファンなどの機械を使って計画的に入れ替え、常に新鮮な空気を維持するためのシステムです。
2003年には建築基準法が改正されて、24時間換気システムを設置することが義務づけられています。
結論を言えば気密と断熱には高気密高断熱か、低気密低断熱の2種類しかありません。
換気の話をすれば気密の話がからむ、気密化するから換気が必要になる。換気というのは気密化によって成立する…これを矛盾というべきか共生と呼ぶべきか、そんな難しい話をしなくても家は今、換気行為を必要としています。
…安易な断熱や換気工事は返って健康を害します。健康のためには計画的な喚起を必要があり、その為には高気密高断熱が必要なのです。