いつの時代にも、どんな社会でもその存在自体に意味の無いものや価値の無いものは、住宅に限らず祖消滅していく運命をたどります。
「100年住宅」を標榜するからには、100年先までその存在自体を意味を持ち、価値のある存在でなければなりません。誰も100年後のことなど解らないのにどうしてそうれを言えるかというと、私はそれを海外のみならず、日本の歴史にも見てとることが出来ると考えています。
例えば日本の重要文化財や国宝と言われているもの或いは地方に残る民家や豪族の家どれ一つとっても古いから残っている訳ではなく、その姿格好が美しい或いは希少性を持っているが為に、例えお金をかけてでも保存しようということで、現在も数100年前の雄姿を称えているのです。
その家に現在でいう「機能」はありますか?「性能」はどうでしょう?現代からはどれも時代遅れのものばかりです。
住宅を計る物差しをして、大別すると次のような項目があげられます。
第一に優先されるべきが「デザイン」第二が「機能」第三が「性能」となり、次にそれを具体的な形にする為の「工法」と「材料」とつづきます。
そしてそれらが価格に対応して価値が決まってきます。これらのことは全体の中では相互に深い関連性を持っています。
また、住宅の価値とは結果的には購入時の価格ではなく今それを造ったら「いくら」で出来るのか?という再建築費に換算されて定められるもので、購入時に高価な住宅が必ずしもその後も高価な住宅になるとは言えないのです。