家が等価交換されない理由


最近になってリフォーム業界が活況を呈していますが、2×4住宅(ツーバイフォー住宅)は増改築出来ないと信じ込んでいる人がいることに驚きを感じています。

確かに、日本流(我流)に2×4住宅を勝手にアレンジして、建てている会社も存在しています。実際に現場に行って見ていると、私たちが永年かけて、海外から「技術移転」してきた2×4住宅とは似ても似つきません。これでは増改築できない!生活スタイルの変化に対応できない住宅は、その後一生我慢をしいられるか。取り壊される運命をたどることになります。しかも、新築した時の建設費を聞いて2度ビックリです。

住宅の価値は今それを建てたら幾らで建てられるかという「再建築費」で換算されるます。

無論この中には工務店の利益も入っています。

大手ハウスメーカーは資本力があっても、良質な家を安く造り、安く売ることはできません。それはなぜか、広告宣伝費を始め企業が大きいためその維持運営に大きなお金がかかっていること、更に多重下請け構造になっていて、実際その施工(工事)は下請けから孫請けと次から次へと渡っていくため高額になってしまうのです。

私が知っている会社の中には、利益率が50パーセントを越す家づくりをしているところもあります。

つまり2000万円の家を建てても、その半分の1000万円は利益になり、1000万円で建てられた家を2000万円で購入していることになります。

お金を出した分だけ価値を提供されないことになり、これは「等価交換」がされていないということになります。

地場の工務店の場合、大量仕入れが出来ない分は大手ハウスメーカーより安く造れないかもしれませんが、その分中間経費が掛からない為、安く売ることが出来るということに目をむけて頂きたいです。そして地場工務店は、お客様や施工現場に携わりながら、家を建てていくということを知って頂きたいです。多重下請けをしないということは、どんな人間がどんな技術を持って、お客様のことを考えて、家を建てているかを知っているのということです。

CMに芸能人が出てきて、大きなオフィスビルに社員がたくさんいたとしても、そのほとんどの人たちは、建築を知らないか、工事にほとんど携わることのない人たちです。住宅展示場に行っても見ているものと実際に建てられるものとは違ってくるので参考になりません。実際に住宅展示場と全く同じ建物を建てるとした一体いくらかかるのでしょうか。

見るものと購入するものとのギャップを埋めるには、実際に購入した人の意見を聞くのが一番かもしれません。